上海ロックダウンとSNS

最近WeChatタイムラインを見ていると、あんぐりと口をあけてしまう。地方都市の中の上クラスのレストランで赤ワインを嗜んでいる友人の写真が流れてきたり、即興音楽のライブ映像が流れてきたり、ライブ情報の告知記事が流れてきたりもするなかに、ロックダ…

感情あふれる4月の日々

4月1日から勤めに出ているのだが、前回書いたことがまったく自分にとって役に立っていなくて笑えるほどである。レジリエンスとかアサーションとか、ああいったセミナーを受けてきた失業期間の成果が見られない。さっそく、久々の勤めにイライラしたりウンザ…

我なりの自己啓発について

好久不见! 年度末。この年度末、実は見事な同時進行で2本、大学関係の冊子編集を担当して、2月からつい数日前まで根詰めておりました。ひとつは大学内のみで配布される冊子ですが、もうひとつのほう(こちらは最終的に190ページでしたね……)はまもなくどこ…

2022春晩に関しての若干の意見(包摂、コンテンポラリーと伝統、旧来型家族観)

このタイトルをつけたかっただけ*1のブログ記事となるが、2022年春晩のミニ・レポートを。 春晩とは、中国で毎年旧正月の前夜(つまり大晦日)に開催される、ステージ・パフォーマンスを集めた番組。歌あり、喜劇あり、相声(漫才のような2人の掛け合いしゃ…

犬を怖がる - 犬との一週間(3)

普段あまりYouTubeを見ない私にも、犬のおかげでついに推しチャンネルができた。遠藤エマさんの『エマ犬(けん)アカデミー』だ。ドッグトレーナーである遠藤エマ先生は、横浜で犬のトレーニング教室を主宰しているらしい。明るく楽しくハキハキした声。たま…

対コロナ便乗型生活見直し記録2021/12/19_撮られること

kitakagaya fleaに1時間程度遊びに行く。久々にお会いしたとある人と、その1時間のうち30分程度話す。 その後は神戸に戻り、とあるアート系施設の小さなイベントへ。なかなかの行動量。こんなに動く日は何年振りか。実は北加賀屋に行く前は、大阪市立図書…

対コロナ便乗型生活見直し記録2021/12/12_時間の使い方

思いがけず無職状態なので、今、誰よりも、「おうちじかん」。ステイホーム。 いろいろと人からアドバイスをもらったり、世間一般に染み渡っている良いとされる考え方では、毎日決まった時間に出社したり外出する予定がなかったとしても、毎日なにかしらの行…

唸る犬 - 犬との一週間(2)

JR神戸駅周辺には私が通っている町医者が数軒ある。定期的な受診を終え、用事がなければそのまま神戸駅からハーバーランド周辺をうろつく。なかでも、高速神戸駅とJR神戸駅とハーバーランドを繋いでいる地下街のデュオこうべ、そしてハーバーランドに位置す…

犬が見ている - 犬との一週間(1)

その犬との初めての散歩が終わり、私はキッチンで手を洗う。数日前からぐんと気温が下がり、秋らしくなった。風は冷たいが、空は気持ちよく晴れていて、ベランダにも部屋にも、美しく陽がさす。 初めて使うキッチンを物色していると犬が私をちらちらと見てい…

中国のリアリティショー『戏剧新生活』について・後編

前編では、中国の国際演劇祭「乌镇戏剧节」(Wuzhen Theatre Festival)と、2021年1月から3月まで動画配信プラットフォーム「爱奇艺」にて配信されたリアリティショー「戏剧新生活」(Theatre for Living)の関係についてざっと紹介した。この後編では、「乌…

鑑賞作品短評 後編 - 山形国際ドキュメンタリー映画祭2021

前編に引き続き、山形国際ドキュメンタリー映画歳2021で私が観た作品の短評。後編は5作品。 (前編はこちら) 『武漢、わたしはここにいる』中国/2021/153分 監督:蘭波(ラン・ボー) https://yidff.jp/2021/program/21p9.html 武漢で劇映画を撮る予定だ…

鑑賞作品短評 前編 - 山形国際ドキュメンタリー映画祭2021

2015年に映画『パーティー51』を、イベント企画内で上映する機会を得てから、毎回なんらかの形でチェックしたり参加しているのが山形国際ドキュメンタリー映画祭。コロナの影響で2021年はオンラインで開催されるということ、また、批評ワークショップに関し…

演劇役者が演劇をつくる、中国のリアリティショー『戏剧新生活』について・前編

中国では今、多くの人がテレビではなくスマホで動画を見るようになり、いくつかある配信プラットフォームがドラマやバラエティ番組、映画ラインナップを充実させ、より多くの視聴者を集めようと競争している。日本でもNetflixやAbemaTV、GYAO!などを、PCやTV…

これまでの活動・執筆など一覧

山本佳奈子(Offshore)のこれまでの活動・執筆など一覧

神戸豚まん調査(3)豚まんは贅沢

豚まんに、飽きつつあり、最近どうも食指がのびない。パソコンに保存しているエクセルファイルには、行くべき豚まん屋をリストアップしていて、実はほとんどチェック済みなのだけれど、まだいくつか賞味できていない豚まんがある。まだ完走できていないのに…

自虐する音楽は閉じこもる:クロスレビューを終えて

「クロスレビュー」に参加した。異なる専門家が三人集まって、主宰する劇作家・岸井大輔とともにそれぞれにとって異分野となる作品をレビューしあうというもの。 yamamotokanako.hatenablog.com 私は『THERE IS NO MUSIC FROM CHINA』という、中国の、ビート…

中国における共産主義賛歌「インターナショナル」のあれこれ(2021年時点)

中国共産党は今年、党創立100周年を迎えた。党の創立記念日である7月1日、午前には天安門広場で式典が開催され、夜には党の100歳を華やかに祝うため、ダンス・音楽・映像などをかつての音楽劇『東方紅』さながら組み合わせた舞台パフォーマンスが開催され…

映画レビュー:『シャン・チー』から東洋に住む私は何を読み取ったか

映画は政治抜きに語ることはできないコンテンツである。ストーリーに社会や政治が反映されることはもちろん、その製作資金あつめや配給などを円滑に進めることは、交渉や駆け引きが必須となり、政治そのものである。出来上がった映画を観る者は、金持ちから…

クロスレビュー(年間パスがお得※私は9/30に)

演出家である篠田千明(しのだちはる)さんの『ZOO』(原作:マヌエラ・インファンテ)が、2018年の乌镇戏剧节(Wuzhen Theatre Festival)に招聘された時、私も一緒に乌镇(Wuzhen)に行った。渡航まで半年以上にわたる契約書のやり取りから現地フェスのマ…

文脈で聴く中国音楽

最近はSpotifyで中国のロックやポップスをたくさん聴くことができて便利でありがたい。中国国内ではSpotifyはブロックされていて使えないらしいが。 窦唯や万能青年旅店などは、私のSpotify内で、かなり再生回数が多い。けれども、2011年から東アジアの音楽…

映画レビュー:陳思誠『唐人街探偵 東京MISSION』と柯汶利『共謀家族』

『唐人街探偵 東京MISSION』は映画シリーズ『唐人街探案』の3作目。1作目と2作目についてはここに書いた。 yamamotokanako.hatenablog.com 監督は、ロウ・イエ監督『スプリング・フィーバー』で三角関係となる探偵役だった陳思誠。役者と監督の両方を続け…

東京オリンピック2020開会式についての若干の意見

あまりにも悲しい開会式だった。東京五輪開会式。 芸術や創作の嗜好で言っているのではない。そこに、世界の人に向けて訴えたい日本文化のアピールも、式全体をまとめあげるスケールの大きな物語も存在しなかった。 とは言いつつ、家にテレビはないのでYouTu…

身体の声を聞き観察する/不眠と肩こりとストレッチ

肩こりと背中のこりがひどく、どうしたものか困り果てていて、こんなときはたいていの人はマッサージや鍼灸院に行ったりするのだろうけど、なぜか意地でも行かず、じっと家で自分の身体の声を聞こうと健気に日々試行錯誤をしていたら、理解できたことがいく…

映画レビュー:張艾嘉『相亲相爱』/黄渤『一出好戏』

長引く雨。長引く私の背と肩のコリ。そろそろ1週間ぐらい連続で毎日全身風呂に浸かっているが、それでもコリが取れない。鍼に行くか悩みつつも、最近医者にかかりすぎでこれ以上医療費払うのもなあ、と躊躇する。ではせめて自分で少しでも楽に、と、百均で…

中国の農民工問題と元農民工である俳優・王宝強の人気について

『唐人街探案』について調べて書いていたときから、このシリーズの主役である王宝強(ワン・バオチャン)の中国における人気と人間像と中国社会の関係が、非常に興味深いことに気づき、勝手に一人で「王宝強レトロスペクティブ」をしている。(要は、王宝強…

中国でタイ観光ブームをもたらした大ヒット作/映画レビュー:徐峥『ロスト・イン・タイランド』

2013年頃だったか。Offshoreを初めてまだ数年の頃。コロナなんて存在せず、LCCも安く、私の当時の収入もそれなりに安定していたのか、数ヶ月間の海外旅行が可能だった。貯めたお金で、数ヶ月東アジアの各地に滞在し、フラフラしながら取材をすすめる、なんて…

神戸豚まん調査(2)豚まんを食べながら歩く

神戸に引っ越しを決める前に、「神戸に住むのもいいかもしれない」と思ったきっかけがある。平民金子さんの著書『ごろごろ、神戸。』を読んだことである。平民さんは、この本の中で、ご自身の子供をベビーカーに乗せて、ベビーカーをごろごろと押しながら神…

中国映画『唐人街探案』に映される中国国内でのタイとアメリカのイメージ

2021年7月、『唐人街探偵 東京MISSION』という中国映画が日本で公開されるという。中国で超人気、興行収入が桁違いの映画シリーズ『唐人街探案』の3作目となる。(※1、2作目は日本で公開されていないため、中国語原題の『唐人街探案』と表記する。)…

イメージが刷新され続ける中国愛党映画〜『1921』共同監督・鄭大聖について

上海国際映画祭が、今週末から始まるらしい。オープニング作品は『1921』という映画。2021年は中国共産党の誕生100周年。100歳記念で製作された映画である。 youtu.be 上海国际电影节 中国の人気若手俳優、人気中堅俳優達が出演している。日本人が想像しがち…

神戸豚まん調査(1)皮と餡の特徴なし

以前、大阪市此花区に居住していたわずか1年ほどのあいだに、大阪の中華料理屋と中華食材屋についてほんの少し調べて書いたzineを発行した。そのあとがきに、「神戸に引っ越すかもしれない」と書き、そして実際に私は神戸に引っ越した。 神戸に引っ越したら…