2024-01-01から1年間の記事一覧

面と向かって寄り合わない雑誌編集は編集と言えるのか

『オフショア』を出版しはじめてから、ことごとく「編集とは」みたいなことを考えているが、先日とても重要なことに気づいた。 昔の雑誌、確かにどれもわりと面白い。『話の特集』とか、『面白半分』とか。手に取ると編集部でどんな雑談やグダグダした会話が…

「おっさん」いつでも出てくる

このあいだ、こんなことをブログに書いたが。↓↓↓ yamamotokanako.hatenablog.com 最近早朝に運転するバイトをはじめている。車の運転が大好きだから。そしてもちろんお金が必要だから。 10回ぐらい勤務をしてみて、職場の車の感じ、バイトの流れも掴んでき…

「おっさんベテラン編集者」と訣別する

自分の金で印刷製本代を払って自分の金で原稿料を払って発行しているのが『オフショア』だし、それまでのウェブzine「Offshore」時代も誰かにスポンサーになってもらったりお金をもらって取材に行ったことなんてない。 自分の金でやってるということは、本来…

私には北京へ行く理由がもうないのかもしれない

「メディアをやってると会いたい人に会いに行けるんですよ」みたいなことを、私は自分では言ったことがないが、どこかのウェブマガジンや雑誌の編集者の言葉として聞いたことがある。私も、この誰かの言葉に同意している。とくに私の場合は、「Offshoreとい…

万能青年旅店アジアツアー2024大阪公演の即時的私感

中国のバンド万能青年旅店が初来日、ワンマンで東京恵比寿リキッドルームと大阪梅田クラブクアトロにて公演。大阪公演を鑑賞した。4/23(火)19時スタート。 平日だが19時スタート。一般的な会社で働いてる人はどうするんだろう? 早上がりとかさせてもらって…

『流転の地球2』を私はどう観たか

先日、お世話になっている方と『流転の地球2』の話になった。まだ自分の頭の中ではこの映画の興奮が冷めていない。メルマガに書いた『流転の地球2』における私の「見方」をここにも貼り付けておく。 なお、オフショアという屋号でいろいろやっております私…

令和6年(2024)じゅり馬まつりについての備忘録

2018年から1年半ぐらい、那覇市西町に住んでいた。大田昌秀の「沖縄国際平和研究所」があったあたり。先日那覇に訪問すると、あの平和研究所があったビルがそっくり建て替わっていて、観光客向けのホテルになっていた。 西町に住みながら、三重城の奥にある…

MITEKITEN: 宮里千里さんの録音を聴く会@barよなき、DJ PIN@熱血社交場、ペナンガラン・ボーイフレンド@The Hologram City

3カ月ぶりなので「久々に戻ってきた!」という感慨深さもなく那覇入り。自分の家がなくてホテルに泊まっているのが不思議なぐらいだった。関西に戻ってきてもうすぐ5年。那覇に住んでいた期間は4年半〜5年弱程度だから、そろそろこちらに戻ってきてから…

大阪府美術品管理の問題について

毎日新聞による報道概要 毎日新聞からスクープが続く大阪府の美術品管理の問題がある。SNSではこのスクープを受けて、大阪維新の会(および日本維新の会)を嫌う人々のあいだで「ほら、維新はわけもわからずこういうことをする」「維新に財産を任せられない…

西洋と非西洋、はじまりの香港

色眼鏡で見ていた非西洋 音楽専門学校でコンサート企画を専攻し、学生時代からライブハウスでアルバイトしていた私の卒業後のはじめての就職先は、やはりライブハウスを経営する音楽会社だった。とても小さな規模で、ホモソーシャルな男性チーム。当時は夕方…

MITEKITEN: yukaD@SLUM BAR、大工哲弘&大工苗子@桜坂劇場ホールB、月刊インプロvol.112@groove

2023年11月17日から11月22日まで、久方ぶりに沖縄島へ。那覇のミスター金城に泊まりつつ、ライブもいろいろ鑑賞できた。とくにおもしろかった3つでMITEKITEN。 本題に入る前に。やはり沖縄からはじめたのがMITEKITENだけに、沖縄に行くとMITEKITENしよう、M…

音楽バンドを招聘していた自分の建前と本音

中国最高峰のインディーバンド、万能青年旅店がアジアツアーをするという。 西洋バンドではなくアジアのインディーバンドが、単独で、日本を含むアジアの都市をまわる事例は、過去に少ないと思う。どさ回りのように小さなベニューを無数に廻るヨーロッパツア…

『宇宙船イン・ビトゥイーン号の窓』とTBSバラエティ番組の「方言禁止」ゲーム

TBSのバラエティ番組に沖縄出身の二階堂ふみが出演して、番組内に「方言禁止」のゲームがあり、それがSNS上で話題になり、炎上している。「かつての方言札みたいだ」という意見が多数。 まっさきに連想したのはチェルフィッチュの演劇『宇宙船イン・ビトゥイ…