観てきたもの:
角田俊也「風景と声」
Toshiya TSUNODA “Landscape and Voice”
会場: 錦林車庫前 外
観てきた日:2021年1月24日
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15cmぐらいの距離で向かい合ったスピーカー、左からは子音にあたるアタックの強い環境音が、右からは人の声の母音が流れる。組み合わさって、それがなんらかの日本語の音を表しているような。
中国語を勉強し始めた頃、どう考えても自分は習った通りに発音しているのに全然伝わらないということがあった。「は?」と聞き直されたり、授業では「違う」と言われたり。えー?どういうこと??と思ってたけれど、今は、発音にも慣れてしまって、四声を間違わない限り伝わるようになってしまった。
もしかしたら、当時私に「は?」と聞き直した中国の人や、「違う」と正した先生は、こんな感じで私の発音が聞こえたのかもしれない。と思うと、なんだか妙につらい気持ちも湧き上がってくる。
けれども、たぶん30分ぐらいじっくり滞在して、非常に心地よかった。できることならずっと聴いていたかったぐらい。どうしてわけのわからない発音、声?環境音?を聴くことがこんなに楽しいんだろう。
角田俊也さんの制作ノートや、今回制作された音のCDRも付いていて、それで入場料500円とは豪華。
この展示作品自体を世界各国の環境音と言語と母音と子音に翻訳することができるだろうか?もしかしたら、そんなことが成立しない言語や環境があったりするだろうか?